NO.266【責めの研究、今なら】

<「責めは最初より女に対して・・・」>
 ”責めの研究”
 とはどのような研究なのだろう。
 伊藤晴雨(いとう せいう)という人物の名は、SMファンやSMマニア-特に緊縛系が好みの方なら一度は聞く名前だと思う。
 特に有名な雪の野外での責め、妊婦の吊り等は、それらが今日を遡ること100年近く前の時代に行われたことを思うと、その事実が知った世間に与える衝撃は想像を絶する。

 伊藤晴雨は、明治15年に生まれ、昭和36年まで生きた人物で、女性の責め絵を描くことを好んだ人物である。 
 その伊藤晴雨が昭和3年に世に送り出そうとした本が「責めの研究」(責め場写真付きの活版で百部)である。
 ただ、発売前禁止という処分のため実際は日の目を見ることがなく、今日ではわずかに*その痕跡が認められる程度なのである。
 
*その痕跡
 「責めの話」(昭和4年、伏字・孔版の改訂版)
 「責めは最初より女に対して憎悪の観念を抱きて之をするもの」という定義に始まり、責めの種類、見せ物・芝居の責め場の模様や雪責め実験記が述べられている。

 参考:責め絵の女―伊藤晴雨写真帖 (フォト・ミュゼ)

************************************************
<生 責め>
「発禁本「美人乱舞」より 責める!」
************************************************

<伊藤晴雨が生きていたら>
 今日では、SMという名の下に、縄師、緊縛師、調教師、女王様等のプロのみならず、SMマニア・SMファンによって個々の志向がそれぞれに追い求められている。
 それらの成果は、映像、インターネットを通じて情報として次々に伝えられ、また、SMショーやSMバー、SMサークル等の交流の場では、思うままにそれらの情報の交換がされている。
 今、伊藤晴雨が生きていたら、これらを見て何と思ったのだろうか。
 ただ、これらもまた、ある意味「責めの研究」なのかもしれない。

参考:伊藤晴雨 自画自伝

外道の群れ―責め絵師・伊藤晴雨伝 (幻冬舎アウトロー文庫)

◆◆SMの体験をお寄せ下さい
◇◇オススメのSM系の映画・本をご紹介して下さい

参考:【画像】SM責め絵の開拓者、伊藤晴雨写真帖(23枚)
   緊縛SM責め絵画家特集 第一回。伊藤晴雨の世界
   伊藤晴雨の絵が蕎麦屋の壁に・・・